1.筑波大学の地域連携の例 〜つくば3Eフォーラムについて〜

筑波大学では、つくば市・茨城県・つくば地区の研究機関とともに『つくば3Eフォーラム』という活動を2007年から続けています。

環境(Environment)エネルギー(Energy)経済(Economy)3Eの調和をとりつつ、「2030年までにつくば市のCO2排出量を50%削減する(つくば3E宣言2007)」ことを目標に掲げています。

筑波研究学園都市交流協議会の中につくば3Eフォーラム委員会を設置いただき、フォーラムの方針の議論や、つくば市への提言策定などを行っています。同協議会が目指す「真に住みよい熟成した都市づくり」にも寄与しています。

3つのタスクフォース(都市構造・交通、次世代エネルギー、バイオマス)に自治体、研究機関、民間企業が参加し、目標達成に向けて活動しています。

政府発表の「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」達成に向けて、新たな参加者を加えて活動の輪を拡大して行きます。

イメージ図:環境、エネルギー、経済の調和

ウェブサイト:つくば3Eフォーラム

2.地域連携における課題​

つくば市は国内の他の自治体と事情が異なり、CO2排出量の多くが市内の研究機関から発生している。キャンパスゼロカーボンの活動を通じ有効な施策を見出して、それらを他の研究機関へ波及させることで地域のCO2削減に繋げたい。

また、つくば市はつくばエクスプレス沿線の開発に伴い2035年頃まで緩やかな人口増加傾向が継続すると予想されている。このこともCO2削減を難しくしている。一方で北部地域では急速な人口減少が続いており、それらの地域をいかにCO2吸収に活用し地域活性化に繋げるかが今後の課題である。市の構造上、自動車依存社会からどう脱却するかについても大きな課題である。

つくば市は、2013年の「環境モデル都市」選定からCO2削減に取り組んできたが、目標達成は困難な状況である。アカデミアの研究成果を積極的に市民に還元し、市民の取り組みを促しより一層のCO2削減に繋げたい。

 

つくば市域温室効果ガス排出量推計報告書より抜粋 →

グラフ:つくば市域温室効果ガス排出量推計報告書より抜粋

3.その他特徴的な取り組み

つくば3Eフォーラム事務局担当の教員を中心に大学の新入生に対する環境教育を継続して実施している。また、「エコステーション」プロジェクトとしてすべての学内ゴミ集積所を活用した資源ゴミリサイクルの促進と環境意識の向上をすすめている。

 

4.地域ゼロカーボンワーキンググループに期待すること、幹事機関・事務局への
リクエスト

有益な活動を実行するための、予算的なサポートをぜひお願いします。

5.地域ゼロカーボンワーキンググループへの意気込み・積極的な一言

つくば3Eフォーラムは2007年から14年間の活動歴がある。国内では、2010年の第3次エネルギー基本計画で3Eが提唱され、震災後の2014年の第4次エネルギー基本計画では3E+S(security)として継続されている。元祖3Eの活動を途切れないよう次世代に継承したい。

PAGE TOP