薬品・実験廃棄物

幅広い教育研究活動を展開する大学では、様々な分野において化学物質が使用されており、そこには多くの潜在的リスクが内在しています。そのため、事件事故、健康障害等の防止に向けて、化学物質の厳正な管理や有害廃棄物の適切な処理が求められています。

             

薬品管理

毒物、劇物をはじめとする薬品類、消防法上の危険物、高圧ガス等のボンベ等に対する管理の徹底が強く求められていることから、本学では、平成23年9月、薬品・高圧ガス管理システム「Tsukuba-CRIS」(学内専用)を導入しました。

 

薬品や高圧ガスの使用者は、このシステムを利用して出庫や入庫の状況を登録してください。初めて利用する研究室等は、次の取扱いの手引きをご覧ください。

 

薬品・高圧ガス管理システム(Tsukuba-CRIS)取扱いの手引き.pdf

 

また、登録しようとした薬品の入庫ができない場合は、新規に薬品マスターを作成する必要があります。「Tsukuba-CRIS薬品マスタ作成依頼書」(学内専用)にて、担当まで連絡してください。

 

 

連絡先:環境安全管理室 内線:2891(杉山)

Email: jitukan#@#un.tsukuba.ac.jp  (#@#を@に置き換えてください)

 

 

化学物質のリスクアセスメント

化学物質は、私たちの暮らしの様々な場面で使用されており、便利で快適な生活を送るために欠かせないものである反面、ヒトの健康に害を与えるものがあることも指摘されています。

 

2012(平成24)年、大阪の印刷会社において、1,2-ジクロロプロパンを含む溶剤により胆管がんが発生したことを受けて、国は、労働安全衛生法の一部を改正し、化学物質のうち、安全データシート(SDS:Safety Data Sheet)の交付対象である640*物質を取り扱うすべての事業場に対して、危険性又は有害性の調査等(=リスクアセスメント)を行うことを義務づけました(平成28年6月1日施行)。(*2017年3月1日現在では663物質です。)

 

改正労働安全衛生法では、リスクアセスメントを行う時期は、

  1. 新しく化学物質を使用するとき
  2. 使用していた化学物質の使用法を変更するとき
  3. 化学物質の危険性・有害性の知見が変更されたとき

としています。

 

リスクアセスメントの一般的な流れと活用方法

化学物質のリスクアセスメントは次のような手順で行われます。

  1. すべての職場において、取り扱われる化学物質及び作業方法を洗い出し、
  2. 安全データシート等により、その化学物質にどんな危険性・有害性があるかを確認し、
  3. 使用量や取扱方法によってどのような労働災害が発生するおそれがあるかを見積もり、
  4. 発生した場合の負傷・疾病等の重篤度や発生する可能性の度合いを評価し、
  5. その結果を踏まえて労働者の化学物質へのばく露防止のために必要な措置を検討する。
    そして、リスクアセスメントの結果を踏まえ、
  6. 労働安全衛生法令に講ずべき措置が定められている場合は、該当する措置を講じ、
  7. そうでない場合は、リスクレベルが高いものから優先的に必要な措置を講じ、
  8. リスク低減措置を講じた結果を記録するとともに、低減措置後のリスクを再検討する。
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以上の流れを繰り返すことによって、より安全で健康的な職場環境の形成を目指します。

 

本学でも、様々な教育研究の場面で化学物質が使われていることから、筑波大学におけるリスクアセスメントの進め方 [学内専用]を参考に、各実験室において計画的に実施してください。

 

 

<参考サイト>

 

 

特化則・有機則における掲示等について

特定化学物質障害予防規則

特定化学物質は、化学物質のうち健康障害を発生させる可能性が高い物質として定められており、特定化学物質障害予防規則(特化則)において、第1類から第3類に分類されています。

 

さらに、第1類及び第2類物質のうち、特に、がん原性(疑いのあるものを含む)のある物質を「特別管理物質」とし、作業環境測定の結果や作業記録等の30年間保存を義務づけるなど様々な規制が行われています。

そのひとつとして、作業に従事する労働者が見やすい箇所に、取扱い上の注意事項などを掲示することが義務付けられています(特化則第38条の3)。特別管理物質を取り扱う研究室は、実験室内の見やすい場所に貼っておきましょう。

記載事項は、「名称」「人体に及ぼす影響」「取扱い上の注意事項」「使用すべき保護具」の要素が入っていればよく、様式は任意のため、安全データシート(SDS)などを参考に作成してください。

 

なお、本学において、取扱量や取扱回数の多い5物質(ホルムアルデヒド、クロロホルム、ジクロロメタン、ベンゼン、重クロム酸)について作成したものがありますので、ご利用ください。

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特別管理物質掲示
(様式一覧のページへ)※学内専用

 

また、作業の記録として、常時作業に従事する労働者について、ひと月を超えない期間ごとに「労働者の氏名」「従事した作業の概要と従事期間」「特別管理物質により著しく汚染される事態が生じたときの概要及び事業者が講じた応急措置の概要」を記録し、30年間保存することが義務付けられています(特化則第38条の4)。特別管理物質を取り扱う研究室は、必ず作業の状況を記録しておいてください。


特別管理物質作業記録簿
(様式一覧のページへ)※学内専用

 

 

有機溶剤中毒予防規則

有機溶剤は、他の物質を溶かす性質を持つ液体の有機化合物のことで、様々な職場において、溶剤として塗装、洗浄、印刷等の作業に幅広く使用されています。

一般的に揮発性が高いことから、蒸気となって呼吸により体内に吸収されやすく、また、油脂に溶ける性質を持つことから、皮膚からも吸収されます。

そのため、有機溶剤中毒予防規則(有機側)において、健康障害を予防するための様々な規制が行われています。

そのひとつとして、中毒が発生した時の応急処置などを作業者が容易に知ることができるよう、注意事項の掲示が義務付けられています(有機則第24条)。有機溶剤を取り扱う研究室は、実験室内の見やすい場所に貼っておきましょう。

 

掲示方法は、有機溶剤中毒予防規則第二十四条第一項の規定により掲示すべき事項の内容及び掲示方法を定める告示により次のとおり定められています。

  1. 掲示は、掲示板によつて行なうこと。
  2. 掲示板の材質は、木質、金属その他の硬質の物であること。
  3. 掲示板の大きさは、縦〇・四メートル以上、横一・五メートル以上とすること。
  4. 掲示板の表面は、白色とすること。
  5. 掲示板に記載する文字は、黒色とすること。
  6. 掲示板の第一行目に「有機溶剤等使用の注意事項」と表示すること。

[注意してください]
平成27年1月1日から、有機溶剤による中毒が発生したときの応急処置に関して、掲示内容が変わりました。従前の物を使用している場合は、更新してください。


有機溶剤等使用の注意事項
 

また、取り扱う有機溶剤の区分を作業者が容易に知ることができるよう、色分けの方法等により、表示することも義務付けられています(有機則第25条)。毒劇物のような保管庫への表示ではありませんので間違えず、実験室内の見やすい場所に表示しておきましょう。

 

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有機溶剤等種類別標識.pdf
(様式一覧のページへ)*学内専用

 

 

<参考サイト>

 

毒物及び劇物について

毒物及び劇物は、様々な化学物質の中でも、毒性が強く、誤って飲んだりした場合には生命の危険を脅かすものとなります。そのため、「毒物及び劇物取締法」で指定された化学物質を取り扱う時には、次のことに注意して適切に管理しましょう。

 

保管方法

  • 専用の金属製保管庫を使用する。
  • 必ず施錠し、鍵は管理責任者が保管する。
  • 転倒防止のために壁や床に固定する。
  • 保管庫には、赤地に白文字の「医薬用外毒物」、白地に赤文字の「医薬用外劇物」のシールを貼って表示する。
 保管庫には鍵をかけましょう

 

 使用にあたって

 

毒劇物一覧

 

 

危険物について

危険物とは、「消防法」によって定められた、それ自体が発火あるいは引火しやすい危険性を有しているか、又は他の物質と混在することによって燃焼を促進させる物質のことで、その性質により第1類から第6類に分けられています。

類 別 性 質
第1類 酸化性固体
第2類 可燃性固体
第3類 自然発火性物質及び禁水性物質
第4類 引火性物質
第5類 自己反応性
第6類 酸化性液体
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あんしーくん(仮)

 

危険物には、危険性の高いものや低いものもあり、そのため危険物の量(危険性)の基準として“指定数量”が「危険物の規制に関する政令」により定められています。指定数量以上の危険物の貯蔵又は取り扱いは、認可された危険物施設(学内専用)でしか行うことができません。

 

指定数量未満については、「つくば市火災予防条例」により、指定数量の5分の1以上の危険物を貯蔵及び取り扱う場合は、少量危険物貯蔵取扱所としての届出が必要となります。

 

各研究室においては、1つの防火区画(原則としてフロア単位)内で保有する危険物の量が、指定数量の0.2倍(20%)を超えないようご注意願います。

 

建築基準法による規制

危険物(高圧ガスを含む)の保有量については、消防法だけでなく建築基準法によっても厳しく制限されています。

 

筑波大学の建物は、都市計画法による用途地域の第二種住居地域内にあり(主に住居の環境を守るための地域とされており、そのほかの用途地域には第一種低層住居専用地域など全12種類あります。)、危険物を保有する場合には、その数量が建築基準法第48条(建築基準法施行令第116条及び第130条の9)によって定められています。

 

大学は、教育研究及び診療活動等によって多数の危険物を保有していることから、つくば市に申請し、「北地区(農林技術センター)」「中地区」「南地区」「西地区(病院)」「春日地区」の5地区ごとに許可数量が認められています。

 

つくば市からは、「周辺の環境を害するおそれがない」「公益上やむを得ない」などの理由により一定数量の保有が認められていますので、必要以上に危険物(高圧ガスを含む)を保有しないようご協力をお願いします。

 

高圧ガスの取扱いについて

高圧ガスは、高い圧力で充填されていることによる危険性はもとより、毒性、可燃性、不活性などの化学的性質による危険性を持っています。そのため、高圧ガスを取り扱う場合には、高圧ガス保安法等の法令を遵守し、適正に取り扱うようお願いします。

 

高圧ガスの種類 高圧ガスの定義(高圧ガス保安法第2条)
圧縮ガス 常用の温度で圧力が1MPa(メガパスカル)以上になるもので現に1MPa以上であるもの、又は、温度35度で1MPa以上となるもの
圧縮アセチレンガス 常用の温度で圧力が0.2MPa以上になるものであって現に0.2MPa以上であるもの、又は、温度15度で0.2MPa以上となるもの
液化ガス 常用の温度で圧力が0.2MPa以上になるもので現に0.2MPa以上のもの、又は、0.2MPaとなる場合の温度が35度以下であるもの
その他の液化ガス 温度35度で0MPaを超える液化ガス(液化シアン化水素、液化ブロムメチル、液化酸化エチレン)

 

使用する際の注意点

  1. 高圧ガスの危険性を十分把握し、安全な使用、保管に努めてください。
  2. ボンベの転倒防止として、原則、上下2箇所をチェーン等により固定するとともに、そのスタンドやキャビネット自体にも転倒防止を施してください。
  3. 使用済み及び使用しないボンベは速やかに撤去してください。(撤去する際には、放置したり、粗大ゴミとして廃棄したりせず、必ず販売店に返却してください。)
  4. 実験室へは必要以上に持ち込まず、室内(建物内)に保有するガス量の削減に努めてください。
  5. 薬品・高圧ガス管理システム(Tsukuba-CRIS)(学内専用)に入力して保有量管理を行ってください。

 

管理責任者について

高圧ガスを適正に取り扱ってもらうため、使用する研究室・実験室ごとに「高圧ガス管理責任者」の指名を、さらに、貯蔵量を合算する建物の範囲ごとに「ゾーン管理者」の指名をお願いしています。管理責任者または管理者に変更が生じた時は、環境安全管理課(事務部門:so.anzen#@#un.tsukuba.ac.jp (#@#を@に置き換えてください))までお知らせください。

※毎年、高圧ガスを使用して実験を行う教職員及び学生を対象に、外部講師を招いて、研修会を開催しています。高圧ガスの基礎知識やボンベの正しい取扱い方などを知る機会となりますので、破裂事故や酸素欠乏などから身を守るためにも、関係者は是非参加してください。

 

 GHSについて

わが国の産業界で使用されている化学物質の種類は膨大で、新たに製造・輸入される化学物質も増え続けていることから、国は、揮発性、引火性、急性毒性などの危険有害性を有している化学物質を譲渡提供する場合は、容器等への危険有害性の表示や安全データシート(SDS:Safety Data Sheet)の交付を義務付けています。

 

そして、その表示には、国際連合が勧告した「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS:Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals)」が採用されています。

 

そこで、筑波大学においても、GHSで用いられる絵表示(ピクトグラム)を有効活用することを目的に、取り扱う薬品の危険有害性の種類や程度を周知するための「GHS表示シート」を用意しました。

 

実験室の入口などに貼付して、災害・環境汚染・健康被害の防止に利用しましょう。

マクロを使用したエクセル版となっていますので、使用している化学物質を選択することによって、自動的に該当するピクトグラムが表示されます。シート下部には、緊急連絡先やスローガンなどを入力することができます。

 

GHS表示シート(エクセル版)

 

ほかに、パワーポイント版、PDF版も用意しています。

 

薬品・実験廃棄物管理研修会の開催

毎年、薬品や実験廃棄物を取り扱う教職員及び学生を対象に、環境安全管理室員が講師となって研修会を開催しています。筑波大学の安全管理に対する取組や具体的な取扱方法を知る機会となりますので、関係者は是非参加してください。

 

 

お知らせ

2017.11.22| 薬品・実験廃棄物管理研修会を12月11日(月)に開催します

2017.11.07| 特定化学物質障害予防規則に係る作業記録簿の作成について(学内専用)

2017.10.19| 平成29年度不要薬品等の廃棄について(申込締切:11月24日)

2017.04.13| ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の保管状況を調査します。

2016.12.15| 平成28年度英語による薬品・実験廃棄物管理研修会を開催しました。

2016.11.07| 平成28年度薬品・実験廃棄物管理研修会を開催しました。

2016.09.26| 平成28年度薬品・実験廃棄物管理研修会を11月1日(火)に開催します。

2016.07.25 | 【お知らせ】化学物質のリスクアセスメントツールを配付しています。

2016.07.20| 生命環境系主催の安全管理講習会が開催されました。[学内専用]

2016.05.30| 化学物質のリスクアセスメント(兼作業環境測定)に係る基礎調査及び実施について

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